2013年5月26日日曜日

測距原理(2) --- TOF (Time Of Flight)

測距技術の基本方式がTOFと呼ばれているものです。飛行時間ですから、文字通りに目標までの光の往復時間を計測して光の速度をかければ求められます。原理だけは小学生でも分かります。

2.2m先からの反射パルス
しかし、光の速度は秒速30万Km、1秒間に地球を7周半、月まで約1.3秒という表現されように測距技術から考えると本当に困るほどの超高速です。仮に10m先のターゲットからから反射してくる時間は1億分の6.7秒(67nsec)。1cm単位の距離が知りたければ1000億分の6.7秒(67psec)という短い時間を計測しなければなりません。

 
汎用測距実験装置(社内用)

確かに研究室レベルであればダイレクトに計れる測定器はあります。しかし、フィールドにそんな測定器を持ち出すことは現実的ではありませんし、価格まで考えるとますます現実離れでしょう。

実際に単純なTOFの方式の場合、数十cmの分解能と考えてよいでしょう。これは現実的に製作できるカウンタ回路は数100MHzで、時間分解能は数nsec程度という数値を想定しています。

 ゴルフの用途に使われている距離計はこの方式が主に採用されています。精度も1ヤード程度あれば十分ということもありますが、レーザの目に対する安全性などもこの方式が採用される理由となっています。

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